遠回りして気付いた想い
亜耶の体質・・・遥side
あーあ。

この時期は、毎年の事ながら、忙しい。

連日の残業に接待、それに休日出勤。

亜耶に会う時間さえない。

亜耶不足で、俺がどうにかなりどうだ。

早く、亜耶の顔を見て癒されながら、腕に抱き締めて、閉じ込めたい(変態じゃ無いからな)。

そう思いながら、同僚と接待会場へと足を運んでいる時だった。

真っ正面から、会いたくてたまらない人物が目の前に現れた。

うおー、幻じゃないよな。

俺は、何度も瞬きをしたり、目元を手で擦ったりした。

…が、亜耶は消える事もなく、友達と楽しそうに話ながら、こっちに向かって歩いてくるではないか。

亜耶は、俺に気付く事もなく通り過ぎて行く。

その笑顔、俺は見た事無いぜ。

そんな亜耶に声を掛けることにしたんだ。
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