遠回りして気付いた想い
朝御飯・・・亜耶side
「おはようございます」

私は、リビングに入ってそう挨拶をした。

「おはよう、亜耶。今度、遥さんに会ったらお礼をを言いなさいよ」

お母さんが言う。

「うん。さっき、お兄ちゃんにも言われた」

私がそう答えると、困った顔をするお母さん。

それは、そうだろうなぁ。

この年になっても、午後十時以降起きてられないって、やっぱ、おかしいよね。

しかも、昨日は時間も忘れてたから…。

遥さんが来てくれなかったら、って思うとゾッとする。

「そう、それよりも時間は、大丈夫なの?」

お母さんに言われて、時計を見る。

塾の時間が近付いていた。

やばいー!

「朝御飯を食べてる時間無い」

私が、叫ぶと。

「駄目だよ。朝御飯はちゃんと食べないと、頭が働かないぞ」

お兄ちゃんが、冷静に返してきた。
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