クールなCEOと社内政略結婚!?
 孝文を見ると特に何をするでもなく、ぼーっと窓の外を眺めていた。普段分刻みのスケジュールをこなす彼がこんなにゆったりと過ごす時間はわずかだろう。

 その時間を一緒に過ごせることが、嬉しい。やっと自分が彼にとっての特別になったのだと実感できた。

 にやけそうになった私の前に、おいしそうな匂いを漂わせながらフレンチトーストが運ばれてきた、ホイップとフルーツがたっぷりと乗っていて、食欲を刺激する。

 そういえば、昨日の夜から何も食べてなかった。

 孝文のクラブハウスサンドも運ばれてきたので、食べ始める。

「いただきます」

 手を合わせた私はフレンチトーストを頬張った。メープルシロップの甘さが口の中いっぱいに広がる。次は生クリームをたっぷりとのせて口に運んだ。これはこれで甲乙つけがたい。

「おい、ゆっくり食えよ」

 夢中で食べてた私に、孝文が苦笑を浮かべた。

「笑わなくてもいいじゃない。だって本当においしいし」

「わかったから気が済むまで食べればいい。そういえば見合いのときもお前めちゃくちゃ食べてたよな?」
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