空から雨が降る日。【完】



私の中の一番は、ずっと空雨で。
だけどそれは永遠の宝物みたいな存在。

だけどあなたは違うよ。
あなたは私にとって、今生きている中で一番大切な存在。
あなたがいなかったらきっと今私は笑っていないから。

『なあ、好きだよ』

『いい加減俺を見ろよ』

『雫』

たくさん、たくさん気持ちを伝えてくれてありがとう。
たくさん、たくさん愛してくれてありがとう。
傍にいてくれて、ありがとう。


『ねぇ晴太』

『ん?』

『もしもね、私子供ができたら空雨から一文字貰って、空って名前にしたいんだ。男の子でも女の子でもピッタリでしょ?』

『うん、いいな。きっと空雨も喜ぶな』

『…私ね、空を産むならパパは晴太がいいな』


恥ずかしくて中々言えなくてやっとでた想い。

だけどあなたは笑わないで、泣いてくれたね。

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