空から雨が降る日。【完】



『絶対、幸せにするから』

私を抱き寄せ、耳元でそう誓ってくれた。


いつもいつも私の手を引いてくれるから。
いつもいつも私は着いて行くばかり。

幸せにする、うん、してね。

だけど、

幸せにするよ、私も。


あなたと、空を。


空雨を失くして、生きる意味を探した。
答えは中々出てこなくて、遠回りをした。
けれど、やっと、答えを探し出せた。


「ままー!ぱぱー!いただきます!」

「はい、頂きます」

「空、零してるぞさっそく」

といって空の口を拭く。



ねぇ

空雨見えてますか?

これが私の生きる意味の答えだよ。


私は今、凄く、凄く幸せです。



END
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