家族の絆
 そうでないと困ると思った。というか、さもなければ、あのまま電話をかけただけで別れてしまった自分がたまらなくいやになってしまうと思った。
「9年前のわたしがとった行動と21年前の真由美さんの行動は、おそらく10年以上の歳月の開きがあるので、結婚や、男女間の問題に対しての周囲の考え方が多分違っていると思うけど、単に2人だけよければいいって考え方は確かにその場というか、その時にはそれでいいと思えていたけど・・・。今になって、冷静に考えてみると、家族ってつくづく大切なものだと思うし、守っていかなければならないと思ったの」
 ユキは、この前、祐一と話したことでいろいろ考えたようだった。親父さんや女将さんは全く血の繋がりのないユキをれっきとした家族として扱ったわけだし、戸籍上も養女として正式に近藤家の一員になっているわけだ。
「真由美さんの件で、家族ということについてまじめに考えさせられたの」
< 175 / 204 >

この作品をシェア

pagetop