家族の絆
お店に入るなり、ユキは「今日は初めからお話します」と言い出して、神妙な顔になっていた。チーズの盛り合わせと、お店の人に薦められるままメルローを注文した。しばらく沈黙が続いていた。ワインとチーズの盛り合わせが運ばれて来て、やっと2人きりの時間になった。実際、こうして2人だけで、ゆったりとした時間ができたのは初めてだった。
祐一はユキのことについてほとんど何も知らなかった。いろんな話を聞きたいと思っていたが、特に、催促をするようなことでもなかった。ユキの実家が浜松だとは聞いていたが、なぜ、東京に出てきたかということについては知らなかったし、特に知ろうとも思っていなかった。もっとも、女将さんの件については、じっくり聞きたいと思っていた。既に電話で、単に亡くなったことだけは、伝えられていた。今日こそは話してくれるのではないだろうか、そんな予感もあった。
祐一はユキのことについてほとんど何も知らなかった。いろんな話を聞きたいと思っていたが、特に、催促をするようなことでもなかった。ユキの実家が浜松だとは聞いていたが、なぜ、東京に出てきたかということについては知らなかったし、特に知ろうとも思っていなかった。もっとも、女将さんの件については、じっくり聞きたいと思っていた。既に電話で、単に亡くなったことだけは、伝えられていた。今日こそは話してくれるのではないだろうか、そんな予感もあった。