家族の絆
ユキは今までのことについて思い出しながらゆっくり話し出した。高校を卒業後、浜松の実家から静岡のある女子短大に通うようになり、そこを卒業した後も、静岡市内にある会社にOLとして勤め出した。通学も通勤も新幹線を利用していたが、毎日のことだし、朝も早かったので、さすがに疲れて、会社勤めを始めて、1年ほどして、静岡市内で一人住まいを始めた。これは、両親の猛反対にあったが、毎週末は浜松の実家に帰ることを約束して、しぶしぶ許してもらった。そのために、金曜の夜には浜松に帰って、月曜の朝に静岡に戻ってくるような生活を強いられていた。入社当時から、7歳年上の上司からずっとやさしくされて、ユキの方も彼に惹かれるところがあった。彼には、子供はいなかったが、既に結婚していたので、自分の中では恋愛関係には決してならないと思っていた。