メガネ男子と同居中
「…いつからそこに?」
「え…あ、3分くらい…かなー?」
「何してるんですか」
「あ、えっと、黒瀬を起こしてたの!お風呂!」
「起こしてた?」
少し不機嫌そうな黒瀬に若干ビビる。
寝起きそんなに悪いの?
「部屋の外から呼んでも全然起きてくれなかったから…」
「起こすだけならこんなに近づかなくてもいいですよね?」
「へ?…あ、つい見入っちゃって…」
「見入る?」
「あ、そのなんていうか…黒瀬も普通の男の子なんだなーって」
「はい?」
「だから、思ってたほど…地味で暗くないっていうか…」
話せば話すほどドツボにはまってるような気がする。
「僕のことずっと見てたってことですか?」
「いや、見てたっていうか、見てしまったっていうか…」
「なるほどね…」
「へ?」
黒瀬が不敵な笑みを浮かべる。
やっぱり、なんか余計なこと言った?
「キャッ!!」
突然黒瀬に腕を掴まれて、私は黒瀬にベッドに押し倒される形になる。
「ちょ、黒瀬?」
まただ。
黒瀬は何か不都合なことがあるとすぐそうやって男を見せようとする。
でも、そんな手には乗らないんだから。