メガネ男子と同居中

「……もう…」


黒瀬が唇を離して、私の目を見つめて話す。


「もう…ずっと前から…水谷さんのことが…好きでした」


!!!!



「嘘…」



黒瀬からの思わぬ告白に



私はただただ固まってしまっていた。



「…それもふざけて…」


「そんなわけないじゃないですか!こんな…こんな恥ずかしいこと…ふざけてなんか絶対やりませんよ」


黒瀬が目をそらしてそういう。


「水谷さんに…届いて欲しくて…水谷さんに…伝えたくて…こんな恥ずかしいこと言ってるんです…」

黒瀬はそういうと、自分の顔を大きな手で覆った。


黒瀬が…照れてる…。



不覚にも、こんな状況で、可愛いと思ってしまった。




「…っ…見てんじゃねーーよ」

「うっ」

夕日のオレンジに照らされてもわかる、黒瀬の赤く染まった顔を見つめていると、黒瀬が私の顔に大きな手をかぶせた。


「く、黒瀬が目を見ろって言ったんじゃん!」


「…あぁー。本当、バカですね。可愛いすぎます。狂わせないでください」


「ひっっ!」



黒瀬はそういうと、私をギュッッと抱きしめた。



「…私も…好きだよ…葵っ」


「…本当、バカ」

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