㊙サッカー王子と同居中*2年生編*



「どうですかね?陽向疲れてるし、友達と遊ぼうかなと…」と返すと同時に、「「「相ケ瀬と出かけて!」」」と3人で少し大きめの声で言われてしまった。



「え、えっと…」



なんとなくこれは分かる気がする。



こんな3人で言ってくるってことは考えることは一緒だ。



「絶対アイツは明日のオフの意味なんて理解できないね」



「そうそう、ひかるちゃんが連れ出さないとアイツ絶対練習するな」



「ケガしてもサッカーやるヤツだぜ?アイツが大人しくするわけねぇじゃん」



やっぱり。みんな陽向が明日も自主練すると思ってるんだ。



でもあたしが誘ったところで快く『いいよ』なんて言ってくれるのかな。



この3人はお家での彼の素性を知ってるわけじゃないし。



「でも一緒に出掛けてくれるかどうか……」



「そんなの簡単だよ。そしたら口聞かないって言った大塚の名前出したらなんとかなるから大丈夫。



次いつ行けるか分からないし、2人で出掛けといで」



大塚くんの名前か。それで出掛けてもらえるなら……言ってみよう。


「はいっ!」



そう返事すると早速あたしの頭の中は明日のことでいっぱいになったんだ。



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