遺書
「あんたはまだまだ若い。やり直そうと思えばいくらでもやり直せる歳じゃ。死にたくなるほど辛い環境なら変えてしまえばいい。簡単なことじゃ」
「でも、俺も今年で30歳になりますし、今からやり直すだなんて・・・そんな勇気、ありません」
「なに、大丈夫じゃ。死ぬ気になれば、人間なんでもできるもんじゃ」
「そんなもん、ですかね?」
「そんなもんじゃ。たしかに、人生は長い。辛いこともあるじゃろう。むしろ、辛いことの方が多いかもしれん。でもな、生きていればきっと"生きていてよかった"と思える瞬間がきっとある。だから、あんたも諦めずに生きてみることじゃ」
「はい。ありがとうございます。なんか、少し元気でました」
「そうか。それならよかった。この老いぼれのババアも少しは役に立った、というわけじゃな」
「さすがは"亀の甲より年の功"ですね」
その後、俺はおばあさんと少し雑談をした後、おばあさんの家を後にした。なんだか不思議な雰囲気のおばあさんだった。
―辛くなったら、またいつでも来なさい
そう言ってくれたおばあさんの姿に、また祖母の姿が重なって見えた。
あれから1年―。
俺は今、新しい職場にいる。辛いこともあるが、周りが支えてくれるおかげで、なんとか頑張れている。まぁ彼女は相変わらずいないけど。
でも、おばあさんに言われたことを胸に、もう少し生きてみようと思う。
―生きていてよかった
いつか、そう思える瞬間がくると信じて―。
「でも、俺も今年で30歳になりますし、今からやり直すだなんて・・・そんな勇気、ありません」
「なに、大丈夫じゃ。死ぬ気になれば、人間なんでもできるもんじゃ」
「そんなもん、ですかね?」
「そんなもんじゃ。たしかに、人生は長い。辛いこともあるじゃろう。むしろ、辛いことの方が多いかもしれん。でもな、生きていればきっと"生きていてよかった"と思える瞬間がきっとある。だから、あんたも諦めずに生きてみることじゃ」
「はい。ありがとうございます。なんか、少し元気でました」
「そうか。それならよかった。この老いぼれのババアも少しは役に立った、というわけじゃな」
「さすがは"亀の甲より年の功"ですね」
その後、俺はおばあさんと少し雑談をした後、おばあさんの家を後にした。なんだか不思議な雰囲気のおばあさんだった。
―辛くなったら、またいつでも来なさい
そう言ってくれたおばあさんの姿に、また祖母の姿が重なって見えた。
あれから1年―。
俺は今、新しい職場にいる。辛いこともあるが、周りが支えてくれるおかげで、なんとか頑張れている。まぁ彼女は相変わらずいないけど。
でも、おばあさんに言われたことを胸に、もう少し生きてみようと思う。
―生きていてよかった
いつか、そう思える瞬間がくると信じて―。


