真夜中のアリス
「え!?ちょっ!?だ、誰か助けてえええ!」
衣服が水を吸って重たくなり、上手く岸に上がれずひとり暴れながらもがいていた。
しかしながらそれは悪循環。余計に衣服に水分が付きまとって這い上がることも従来より泳げないあたしは自力では困難と期していた。
「っ、だれ…か…」
ばしゃん、ばしゃんと水を叩く音が悲しく響き渡る。
「しょっ…しょっぱい…!!」
思わず飲んでしまった、自分の涙。そのまま深く深く身体は沈んでゆく。必死に頭上の光を求めるように這うけれど身体は逆の動きをして更に水底に引き込まれていく。
息が保たなくなってきた、もうダメだ…。
そう目を閉じた途端に閃光のような光が脳裏に閃きそして駆けてゆく。それは、感情にも呼応するように感じたことのあるような痛みと締め付けるような悲しい気持ちで胸が張り裂けそうになる。