真夜中のアリス

「(な…によ、これ….!)」

途端に息苦しさは消え、暖かい何かはあたしを包みそして嫌悪感を溶かしていく。そして脳裏を掠めた光はどこからそれだけではなく、あたしに何か呼びかけるようにそれを流し始める。そう、それはまるで映写機で映す映画のように。

「うわあああん!どこにいるの!?もう会えないなんて…そんなの嫌だよ!!」

橙色の空 鴉の鳴き声が谺する
錆びれたブランコ 寂れた小さな公園

長い髪を二つに結い、白いブラウスにアリスブルーの襞のスカート。そしてモノトーンの靴。
今し方あたしが着ているような服を身に纏い、泣きながら何かを探すようにしゃがんだり駆け回ったりしている小さな少女。世界が変わることに夢に現れてくるあの女の子。

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