真夜中のアリス
あたしが彼女を凝視するように、彼女もあたしを凝視。しばしお互いにらみ合いが続くのだが、突如彼女は何かを思い出したかのような声をあげる。
「あ。うっかり寝てて忘れてた」
バツが悪そうにそう話すのだけれど声とは裏腹で、表情は相変わらず無表情のまま。
「え?あなたもなにか探し物?」
「ええ、人探しを頼まれてましてね。ってもたった今見つかりましたけど。
ていうかあなた、わたしに聞きたい事があったのでは?」
相変わらず無表情なままだけれど、話し方は徐々に物腰柔らかくなる。
「…そうだった!あたしね、白いウサギを追いかけてたんだけど見失って…、四苦八苦してるの。あなた知識者なんでしょ?あなたの事は双子から聞いたんだけど、どこへ行ったかわかる?」