真夜中のアリス
本来の目的を瞬時に思い出して、疑問をぶつける。さすがにわかるわけないかなぁと疑心暗鬼な思いをちょっと隠して。
「白い…ウサギ?どうして探しているのです?」
掌で口を押さえながら、大きな欠伸をひとつ。本当に眠そうな瞳で疑問を投げ掛ける。
「…なんでって…」
そう言われても、あたしにだって分からない。どうして追いかけてるだなんて。
降り立った先にウサギがいて、道標のように前へ進みあたしを呼んでるような気がして、もしかしたら黒ウサギに会えるんじゃないか。
そんな気がしただけなのだ。それを言うには何か憚れるような気持ちになり、なかなか口に出すことが出来ない。
「…まあいいです、だけど見えてないんですか?ずっとあなたの後ろにいますよ」