真夜中のアリス

何の気なしに紡ぎだした言葉に、一瞬で猫耳をぴんと張りあげて怪訝そうな表情を浮かべて口を開く。まるで“何をバカな事を言っているんだ”といわんばかりに。

「…はぁ。どうしてこうも、あなたって人は思考は凝り固まってるんですかね。」

「はい?」

「“アリス”であるならば、もっと思考を柔軟にして思考の幅を広げてみては如何でしょう。
“これ”だから“こう”といった概念なんて、何の役にも立ちません」

ここまで一気に囃し立てているが、一切息切れなどしていない。そして、小さく口を開き息を吸ってまたも言葉を紡ぎ始めた。
その表情の冷たさと厳しさに少し恐々と身構えてしまう。
< 240 / 349 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop