真夜中のアリス
ただ、ただ雨の中を走り続けて。行く先なんてないし、素直に謝る事も出来ない。溢れ出した不安と悲しさを抱えてどうしたらいいのかもわからない。
でもきっと彼なら、朱鳥くんならどこへ行っても見つけ出して手を繋いでくれる。
なんて、心の奥底でそんな事を思っていたから天罰が下ったのだろう。
“嫌い”だなんて、そんな嘘を吐いた代償ははかりきれないもので、一生それを背負う事があたしの贖罪じゃないのかと思う。
「そんな我儘で自分勝手な奴ほっとけばいいのにさ、朱鳥くんてば傘もささずに…飛び出したあたしを追いかけて、あたしの目の前で…
………ダンプの横転事故に巻き込まれたの」