真夜中のアリス
そう。きっかけは酷く些細なもので、原因さえも思い出せないくらい下らない内容で始まった言い争い。
けれど抱えすぎて容量が足りなくなったあたしの不安と恐怖が次々と溢れ出して止まらなくなっていた。
「(朱鳥くんになんてわからないよ、あたしの気持ちなんて!あたしとあなたじゃ見ている世界が違うのだから)」
「(なんでそんな風に思うの?俺はただ瑠衣ちゃんの傍にいたいだけなのに)」
「(嘘ばっかり言わないでっ、貴方にはあたしは相応しくない、そう思われているし貴方もそう思ってるって…!
信じたいけどもう信じられないよ…!
…….…朱鳥くんなんて 大っ嫌い!!)」
「後に引けなくなって、あたし…“朱鳥くんなんて大嫌い”なんて…嘘を言って、部屋を飛び出してしまったの。」