真夜中のアリス
「またね アリス」
あの不思議な出で立ちをした男が言い残した、また再会をする事を前提にした別れの言葉。
それに昔からあたしを知っていたかのような思わせぶりな態度。それが引っ掛かって真偽を確かめたくなったのは事実。
「あのウサギといい…なんて日なの今日は。
だいたい“アリス”って何よ。アニメの見過ぎじゃないかしらあの男…」
男が闇に同化して消えていった辺りを隈無く探索するも、一瞬で姿を消せるような出口などどこにも見当たりはしなかった。
それが不思議で不可思議で。自分に空想癖があったのかなんて思うけれど、まるで魔法を使ったんじゃないかと錯覚してしまう。