天神学園の問題児再来
…弱かったのだ。

幾ら気を吐き、虚勢を張っても、見る者が見れば、夕城 真太郎という男は半端者。

よく吠え、無闇に噛みつくだけの野良犬に過ぎない。

嘗て己が斬り捨てた野良犬のような。

あの野良犬は、どのような気持ちだったのか。

牙を剥き、吠えた結果、真太郎に斬り捨てられた。

如何なる無念で斬られたのか。

…弱いまま、雨の中で伏した無念とは一体…。

「く…」

どんなに歯を食い縛って堪えても、涙が出た。

もう限界だったのだ。

破門。

屋敷を飛び出しての孤独な暮らし。

次々と現れる好敵手。

己の強さを上回る者。

突きつけられる自身の弱さ。

御し切れない祖父の嘗ての愛刀。

幾度となく傷つけられる己の誇り。

揺らぐ夕城の跡取りの矜持。

何度も心の中で、嘲笑されるが如く響く。

お前は夕城の『元』跡取りに過ぎない。

耳を塞ごうと、顔を背けようと、否応なく直視させられる、現実…。


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