天神学園の問題児再来
臥龍といえば、彼らの一族は勿論、人外の世界でもちょっとした有名人だ。

何せあれ程の力を持った人外は、世界全土を見渡してもちょっといない。

限りなく神様に近い力を持った妖怪。

まぁ下位の神様が相手なら、いい勝負が出来るんじゃなかろうか。

そんな臥龍の子孫が、こうもネズミ算に増えていくのはどうかと思うが。

アジア周辺の妖怪達は、その辺を心配して戦々恐々だ。

臥龍擁する鴉丸の一族は、国盗りでもするつもりなのではないかと。

「くだらん。鷹雅ジジイも遊里ババアも、そんな器じゃねぇ。クソ親父にいたっちゃ、考え無しに徘徊してるだけだ」

「龍鷺郎!頭領の鷹雅殿や遊里殿に向かって何たる口の利き方じゃ!」

紗雪が龍鷺郎を窘める。

「俺も指南役の武殿に聞いている。臥龍殿は天衣無縫なお方だが、昔の噂に聞くほど暴虐の限りを尽くすような方ではないとな」

最近指南役にまた復帰した夕城 武から話を聞いた真太郎が言う。

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