天神学園の問題児再来
といっても、アジアのどこかにいるとしかわからない臥龍と亜鳥を、どうやって探しに行くのか。

そもそも大陸まで渡る足は?

「2年が修学旅行とやらなんだろ?それに紛れ込む」

「な、ならば妾もついて行くのじゃ!」

龍鷺郎に同行する紗雪。

「ま、紛れ込むって…」

困惑顔の紫陽花。

今回の修学旅行の引率は、リプニーとヴラドと聞いている。

リプニーはともかく、ヴラドに密航がバレたら、串刺しにされるぞヒューマン。

と。

「龍鷺郎」

花龍が呼び止めた。

「橘邸の地下に、転移魔法陣があるの。今はミルトゥワ直通のものだけど…シオンのお父さんや私のお母さんに掛け合って、大陸に移動できるように術式の書き換えをお願いしてみる」

「……」

肩越しに振り向いた龍鷺郎は。

「手間をかける」

静かに目を閉じた。

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