恋する5秒前~無愛想なキミと~
タイムリミットは1週間もない。
刻一刻と時間は迫る。
ちゃんと答えを出さなくちゃ。
皆の前で告白してくれた瀬戸君の気持ちを踏みにじるようなことはしたくない。
「いつまでもここにいると目立つから教室へ行こうか」
「あ、そうだね」
瀬戸君は周りの様子を気にしてくれているんだ。
他愛のない話しをしながら歩いて行く。
2年1組の教室の文字が目に入ると、
「じゃ、水野さん。今日も勉強頑張って」
「瀬戸君も」
彼と別れて自分の教室まで歩いて行く。
この時間なら、まだ教室へ来ている人はいないかな。
今朝は早起きしたからちょっとだけ眠いよ。
皆が来るまで少しだけ寝ていよう。