世界はまだ君を知らない



考えるたびにまた「はぁ」と深い溜息が出てしまう。

その時だった。



窓の外がピカッと光ったかと思えば、ゴロゴロゴロ……ドーン!と、ものすごい雷の音が響く。



「ぎゃっ!?」



か、雷!?

驚き店頭のドアから外を見れば、真っ暗な外は大雨が降り、強風が吹き、いつのまにか大荒れの天気となってしまっていた。



うわ……ひどい天気。

奥にいたから全く気づかなかった。すごい雨に雷まで……。



これ以上ひどくなる前に帰ろうか、それとも和らぐまで待つべきか。

どうしよう、と一度悩むものの、再びゴロゴロ……ドーン!と鳴り出す雷に、私は「ひっ」と店内奥に身を隠した。



ダメだ、これは出られない……!

あぁもう、こんな天気ならひとりで残業なんてするんじゃなかった……。



そう後悔した瞬間、店内の明かりがフッと消え、一瞬であたりが真っ暗になる。



< 187 / 209 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop