浮気、されても好きだなんて。
後ろからぎしっとスプリングの軋む音がした。
「ん……、まだ、寝ないの…?
今、何時……」
寝ぼけた声で手探りに何かを探している。
「これ、探してるの…?」
おそるおそる私はスマホを差し出した。
「ああ、それ……
……もしかして、中、見た?」
突然焦ったようにこっちを見た。
夫の目をしっかり見ながら頷いた。
とたんに、絶望と羞恥と焦りとなんかいろいろ混ざった顔をした。
「え、見たってことはあれだよね、え、恥ず、じゃなくて、ああああ、見られたってことはあのメール、え、そういう……
終わった。」
ずいぶん大きい声で独り言を言っていた。
そして、私に向き直ると、