きみのためのプレゼント
「光！俺、必ず沙織を支えていく。大事にする。だから、沙織のこと貰うよ」



階段の上から翔平が光くんに向けて言葉を放つ。翔平には今、夢がある。イルカのトレーナーという。翔平がイルカを好きな理由を、その夢と共に話してくれた。


イルカには健常者と障害者を見分ける能力があって、障害者には、寄り添ってくれる。


そして、過去には車椅子だった人が、イルカを目の前に、立ち上がったこともあるくらい障害を持つ人の希望の光だからだと。

だから、自分にもそんな希望の光を与えてくれるのではと好きになったらしい。そんなイルカと触れ合いたい。もっとイルカセラピーについて勉強したい。

目標を達成した彼には、大きな夢ができた。だから前よりももっと輝いて見えるでしょ？光くん。


「光くん！私、翔平とこれから頑張って、生きていくよ。生きづらかった私に、変わるチャンスをくれてありがとう」



もう、光くんが目の前に現れてくれることは二度とないと思う。それでもそこにいるんだよね？


私たちはあなたのことを絶対に忘れないよ。
だからずっと見守っていてね。
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