俺様上司に、跪いて愛を乞え

2

「…だから! そうじゃないと、言ってるだろうが! …もういい、その件は俺の方から、相手先に連絡をしておく!」

部長の怒鳴る声が聞こえて、目をあけた。

額に手をやると、飲まされた解熱剤の効果もあってか、熱は下がってきたみたいだった。

「…起きたのか?」

電話を切り、顔を向ける部長に、うなづいた。

「熱は、下がったか?」

「はい…だいぶ」

「そうか…俺は、ちょっと会社に戻らないとならなくなった。おまえは、もう少し休んでから、帰れ。金は払っておくから」

脱いでいたスーツの上着を羽織って、新藤部長がホテルの部屋から出ていきかける。

「部長…」

小さく呼ぶと、振り返り近づいてきて、

「早く治せ…」と、頬に手をあてて、もう一方の手で、首筋をキュッ…と抱かれた。

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