腹黒エリートが甘くてズルいんです
「それもそうだ! 自己紹介するかー!!」


出光先輩が素早く反応し、皆もにこやかに受け入れ体勢。

……この場で帰りたいのはあたしだけですかそうですか。

でも、酒井くんだってあたし並に気まずいと思うんだけど。
いや、それすらも感じないのか? あたしのことなんて、暇潰しのゲームの一環、ヒトコマくらいにしか思っていないんだから。
ゲームは終わったと思っていたけれど、今日またこんな形で再会するなんて、陰謀を感じずにはいられない。


「んじゃ、飲み物揃ったらにしようー、ほら、追加するよ?」


菅生さんが爽やかにみんなにドリンクを勧める。
隣の、名前が分からない人(失礼)もとても楽しそうにしているし。

もしかして、あたしってば合コン若しくは初対面の人がいるような飲み会って苦手なんじゃないだろうか。

どうしてこうも、いつも楽しめないのだろう。


……まぁ、今日に限って言えば原因は明確だけど。


皆が口々に盛り上がる中、斜め前の酒井くんをちらっと見てみる。


……悔しい。
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