猫の湯~きみと離れていなければ~

それに、ここは亡くなった猫たちが飼い主を待っている町でもあるって副会長が言ってた。


じゃあ副会長や遇さんたちは亡くなったことがあって、そして誰かをずっと待っているってことになるの?

ここと向こうの世界は時間の流れが全然違うみたいだけれど、ずっと待ち続けるほど、会いたい飼い主がいるんだね。


逆に飼い主が来ない場合や、会いたい猫がいない場合もありえるの?



そう思うと、涙がこぼれはじめた。


止めようとすればするほど、どんどん胸が切なく苦しくなってきて、泣き声が漏れてしまう。

宮に聞こえたら心配されてしまう。



…この気持ちはあのときと似てる


やだ、思い出したくないのに。
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