無自覚天然タラシボーイ高宮さん
高宮さんという人
 


高宮さんと知り合ったのは三年前。
一応同期?になるのかは分からないが
私は転職してここの仕事に就いた。


高宮さんは元々違う店舗にいて
私よりも歳は一つ上。
ここの店舗に来たのが同時期だった為
高宮さんに『俺ら、同期!よろしく!』
と、言われたのを覚えている。



私よりもサービス業の経験は豊富で
温泉の知識も高い。
私からすれば先輩のはずが高宮さんが
あまりに同期だというから
一応同期ということにしている。


先輩の意識があるからどうしても
敬語は抜けない。




「片瀬さん、あの高宮さんもう帰りました?」


「んー?居るんじゃないかな?インカムで呼ぼうか?」


「いや、大丈夫です。前に高宮さんがクッキー食べたいって言ってたから作ってきたんですけど…」


でたよ。またこれか。


「後で高宮さんに前田さんとこ行くように言っとくね。」



「あ、ありがとうございます!」



あーあ。
また高宮さんいらんこと言ったなぁ。
< 6 / 14 >

この作品をシェア

pagetop