飛べない翼
「そうそう。この間声を掛けたら一瞬だったけど笑ってくれたのよ。ビックリしたわ、本当 」


(へぇ......)


意図せず聞こえた話だったのだが、僕はその内容に、思わず微笑んだ。


さっちゃんの評判が良くなるのは、担当カウンセラーとしても嬉しい。


この調子で行けば学校にも通えるようになるかもしれない。


何てことを思いながら、僕は軽くなった足取りでさっちゃんの病室を目指した。



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