派遣社員の秘め事  ~秘めるつもりはないんですが~
「話してましたよ?」
と言うと、顔をしかめる。

 ……ご機嫌斜めになったらしい。

 突然、なんの脈絡もなく、私のお茶の出し方がどうのこうのと文句をつけてきた。

 何処にでも居るよな、こういう人、と思いながら、はいはい、と長い説教の間、返事をしつつも、心を遠くに飛ばしていた。

「ちょっと、秋津さんっ、聞いてるっ?」
と言われ、勘がいいな、と思いながら、

「はい?」
と言うと、諦めたように、

「……もういいわ」
と言ってきた。

 そして、手許のアイスを見、
「あっ、あんたなにやってんのよ。
 アイス、溶けてるわよ」
と言ってくる。

「あーっ。
 ほんとだっ!」
とへにょへにょになっているアイスが包まれた紙を見た蓮は、思わず、

「なんてことしてくれたんですかーっ」
と真知子に向かい、叫んでいた。

 いきなり怒鳴られ、ええっ? と真知子が言う。

 そりゃそうだ……。
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