派遣社員の秘め事 ~秘めるつもりはないんですが~
いや……モテているのですかね? これは、と思いながら、
「あの、お急ぎですか?
クリアファイル」
と話を誤魔化すように言うと、
「ああ、えっと。
秘書室に持ってきて。
あれ? もしかして、クリアファイル、備品倉庫にあるの?」
と訊いてくるので、
「いえ、上にあります。
秘書室に持っていっておきましょうか」
と言うと、頼むよ、ありがとう、と穏やかな笑顔で言われた。
こういう人だったらどうだったかなーと、ふと思った。
爽やかで人当たりのいい笑顔で、
『僕の子供を産んでみないかい?』
……いや。
そもそも、こういう人は初対面で言わないよな。
しょうもないことを考えてしまった、と思いながら、エレベーターに乗り込むと、まだそこに居た脇田に頭を下げて、扉を閉めた。
渚に部署を聞きそびれたが、まあ、いいだろう。
連絡先も知っているし。
それに、彼とはまた何処かでバッタリ会いそうな悪縁を感じていた。
「あの、お急ぎですか?
クリアファイル」
と話を誤魔化すように言うと、
「ああ、えっと。
秘書室に持ってきて。
あれ? もしかして、クリアファイル、備品倉庫にあるの?」
と訊いてくるので、
「いえ、上にあります。
秘書室に持っていっておきましょうか」
と言うと、頼むよ、ありがとう、と穏やかな笑顔で言われた。
こういう人だったらどうだったかなーと、ふと思った。
爽やかで人当たりのいい笑顔で、
『僕の子供を産んでみないかい?』
……いや。
そもそも、こういう人は初対面で言わないよな。
しょうもないことを考えてしまった、と思いながら、エレベーターに乗り込むと、まだそこに居た脇田に頭を下げて、扉を閉めた。
渚に部署を聞きそびれたが、まあ、いいだろう。
連絡先も知っているし。
それに、彼とはまた何処かでバッタリ会いそうな悪縁を感じていた。