愛し、愛されたのは優しい死神でした。

「ティナも岳も私も貴方の家族です。私達が側に居ます…だから貴方は最後の日を迎えても決して1人じゃない」

『…律さん…』

あんな反発する言葉を言って突き放されると…嫌われると思った。

お父様とお母様の様な目で見るのではないかと思ってたけど…でも律さんは違った。

「フッ…心が弱くなったら、また何度でも説得します。貴方がちゃんと前を向けるように。いつでも駆け付けますから」

目を合わせているのが少し気まずくなって俯くと、人参を持っている手に律さんの手が重なってそのまま抱き寄せられた。

「…要らないなんて言わないで下さい…」
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