愛し、愛されたのは優しい死神でした。
なぜか…また視線を感じる。どうしても気になってしまい、そちらへ目を向けるとまたあの猫がこちらをじっと見ていた―。
『…また…?』
気のせいだろうか……さっきより近付いてきてる気がする。
…錯覚だよ、錯覚。
黒猫なんて世の中に何匹も居るし…気にし過ぎると怖くなりそうだから気にしないようにしよう。
そう割り切って黒猫から目を背けると、本棚から料理のレシピ本を引っ張り出して目を落とす。