愛し、愛されたのは優しい死神でした。

……やっぱり年頃の女の子なのに一度も恋した事が無いって…あり得ない事だよね…。

私は質問の内容が急に恥ずかしく思えて質問を撤回しようと口を開いた時だった―

『ごめんっ!…やっぱり―』

「そうだな~。恋はね、どきどきするっ!あとは~胸が苦しくなって、きゅってなって…♪それから―」

『まっ待って!ちょっとメモに残したい!』

岳が再び探し物をしながら恋について語っている間に私は慌ててノートを探し回る。

すると何か思い付いたらしく、私に体を向き直った。
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