心に届く歌
「……ん…」
次の日の朝、枕元に置いてある目覚まし時計が鳴り響く。
おじさんが、寮へ入ったお祝いにプレゼントしてくれたもの。
それがやけに、頭に響く。
「……だるい…」
目覚まし時計を止め、布団に顔を埋める。
だるくてしょうがない。
体調があまり良くないのは一目瞭然だった。
「……でも、今日も学校だから…」
午前中は学校全体の会議があるというので、今日は午後からの学校。
早めに起きて、紅茶を淹れるための勉強をしなくちゃいけない。
だけど…起きたくない。
このまま眠っていたい。
「っ……う…けほっ」
咳き込むも、起きないといけない。
僕は大きく息を吐き、起き上がりもそもそと着替え始めた。