心に届く歌
「おじさん、実はアタシ、シエル先輩と友達なんです」
「そうだったのか!」
「以前同じ場所で働いていまして。
良ければ話しても良いですか」
「あぁ良いよ。
シエルくん、ついでにふたりを案内してあげなさい」
いやだ。
いやだ。
関わりたくない。
だけど、僕は頷いていた。
「それじゃわしはここで。
シエルくん、顔色悪いけど無理しないようにね」
おじさんは優しい言葉をかけ、いつもの場所へ帰って行った。