FEEL《上》
すると、男は両手をあげて降参のポーズをした。




「ごめん、君たちの相手をしに来たんじゃないんだ。」



『じゃあ何、』




冷たく返すと、男は笑みをより一層深める。


そして、左手の人差し指を自分の口元に持っていった。




「忠告だ。」




忠告?は?


頭の中には疑問が沢山浮かぶ。

ここでは他の事に首を突っ込まないのが暗黙のルール。

それなのに、私達の事を邪魔してきた。




それだけでわかる。
この男はここらへんのじゃない。



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