地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜
二階から啓太の鳴き声がしてその声に俺達は中断して服を着て二階に行くと、ベッドで座って啓太が泣いていた。
「ママっ」
そう言って泣く啓太を玲美は抱きしめて背中を擦る。
「怖い夢でも見たかな?私が横で眠るから安心していいからね?」
そう言って玲美は啓太と一緒にベッドに寝た。
俺はそのままリビングに戻り、啓太の事も心配になったが、俺の欲求は溜まっていくばかりだった。
そして日曜日。
三人で遊園地に行って沢山遊んで、夕食を食べた後に姉貴の家に啓太を送っていった。
「ただいま」
「お帰り啓太、玲美ちゃんも陽平もありがとね」
「ああ、それよりも姉貴に話があるんだけどいいか?」
「え、うん?」
俺は姉貴に啓太が言っていた事を話した。
「啓太がそんな事を……」
「もう啓太もだいぶ分かる年齢だしさ、啓太に妹か弟が出来る事を伝えて、ママは今は体調が悪くなったりするけど啓太の事が嫌いじゃないからって伝えた方がいい」
「わかった、ちゃんと伝えるよ。二人にも迷惑かけてごめんね?」
「姉貴が今は悪阻がきついのも知ったし、迷惑なんて思ってない」
少し、イヤかなり嫉妬はしたけどな。
そして俺達が帰ってきて直に、姉貴から電話が掛かった。
「もしもし?」
『陽平?啓太に変わるね』
「ああ」
『陽平?僕ね、お兄ちゃんになるんだよ、凄いだろ?だからもうお兄ちゃんになるからママのお手伝いするから暫くは泊まりに行けないから。玲美ちゃんには会いたいからたまには遊びに来てね?仕方ないから玲美ちゃんを陽平に返してあげる。でも……玲美ちゃんのオッパイ大きくて僕は好きだからまた一緒に風呂に入りたいしやっぱりたまには泊りに行く』
「な、何っ!?ダメだ、お兄ちゃんならママの手伝いをしなさい!玲美のオッパイは俺のだ、じゃあママの言う事をちゃんと聞くんだぞ?またな」
そう言って電話を切った。
玲美を見ると冷めた視線で俺を見てくる。
「ち、違うんだぞ、啓太が余計な事を言うからつい……」
「子供相手に剥きになるなんて馬鹿じゃないの?変態」
「あーそうだよ、男は皆変態だ。何とでも言え。この前はお預け食らったから覚悟しろよ?」
そう言って玲美を抱えて二階の部屋に連れて行った。
確かに剥きになってしまったけど仕方ないだろ?
それだけ玲美を独り占めしたいくらい好きなんだからな。
それから俺は久しぶりに甘くて熱い夜を玲美と過した。
【おわり】
