地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜
山岡主任と関係を持って三年が経った。
彼とは不倫関係にある。
本当は彼と関係を持った時、凄い罪悪感でいっぱいだった。
だけど一度抱かれた私は彼をもっと好きになり、彼に抱かれる度に女の体になっていった私は、彼から離れる事が出来なかった。
これ以上好きになると本当に止められなくなるとわかっていたのに、『もう終わりにしよう』って言葉は言えなかった。
彼は私を抱くとき『愛してる』と言ってくれる。
それだけでも良かった。
お互いが愛し合ってるなら例え日陰の女でも、帰る場所が奥さんと娘さんの所でも。
そう思っていた筈だったけど、好きになればなるほど彼を独り占めしたくて、一緒に居る時間は幸せなのに、帰る時は寂しくて彼を何度も困らせた事があった。
『帰りたくない』
『もっと一緒に居て?』
そう何度か言った事がある。
自分で不倫を覚悟して付き合いだしたのに、奥さんへの嫉妬をし、苦しくて、切なくて、何度も家で泣いた。
だけど時が経てば未来さえ望まなくてもいいとさえ思うようになってきた。
恋は盲目って言葉があるけどその通りだって思った。
好きになってはいけない相手を好きになったのは私。
未来さえ望まなければ彼とずっと一緒に居られるんだとーーー