ブラッド
 気持ちは比較的ゆっくりしていた。


 篠原や羽野、下古毛など、凶悪犯を探り当て、確保もしくは射殺するために。


 一際、物騒なヤマになるだろうとは思っていた。


 だが、気に留めてない。


 淡々と捜査するだけだ。


 いろいろと考えるところはあるのだが……。


 その日も伊里町運転のタクシーで外回りする。


 変わったことはない。


 G県内の道路をひた走る。


 疲れはあった。


 ある程度溜まっていて。


 だが、新たな年でも、通常通り捜査がある。


 スマホで位置情報を確認しながら、運転席にいる伊里町に時折声を掛けた。
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