ブラッド

第１８章

　　　　　１８
　篠原陽三が金子雅夫を殺害し、羽野和夫が工藤隆明を葬った。


　暴力団絡みの犯罪は恐ろしい。


　原因の一つは血の濃さだと思う。


　半島の人間たちは同族結婚などが多いので、血が近いのだ。


　それに日本の暴力団構成員の三割以上が半島出身者である。


　綺麗事じゃ済まされない。


　犯罪のストライクゾーン、ど真ん中なのだ。


　日々怯えながらも、捜査に出向いた。


　捜査本部に戻るたびに、Ｇ県警捜査一課の人間や、暴対、組対の関係者がいる。


　県警組対課の元刑事の下古毛充が、改造銃を使って段野隼人に三宅元警部補を殺害させた。


　思う。


　殺人鬼の段野も十分悪いのだが、それに匹敵するぐらい、下古毛も悪徳だと。