☆お見舞いに来てください☆

「…まさか……」

「そのまさかなんだよ」


主任がそれはおっそろしい顔で私を睨み付ける。


「い、意味が分かりません」

「それはこっちの台詞だ」


はぁ〜と落胆したような素振りをみせた主任が、何故か今度はその場に力なく座り込む。

頭をクシャクシャと乱し、「マジか…」と、まるで拍子抜けっていう言葉がピッタリな顔だ。


「じゃあ、昨日のあれは全部酒乱の戯言ってわけか…」

「…へっ?」


酒乱?戯言って?

混乱した優花の頭にはますますはてなマークが飛び交うばかり。

慌ててベッドから降り、これは変だとうなだれる主任に近付こうとした瞬間、突然大きな手によってグイッと右手を引っ張られた。


「まじでムカツク……」

「……!?」


そして何も言えなくなった。

だって唇が何かに塞がれている?


それは……ん??

少し乱暴に、不意打ちに押し付けられたものが気付けば主任の柔らかい唇だと分かったから。

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