あなたにspark joy
『じゃあ、俺って分かったんだからいいだろ。今から上がるからドア開けろよ』

「……わかった」

舌打ちしながらスマホをタップすると、篠宮さんが私に尋ねた。

「今来た人?」

「高広ですよ」

私がそう言ってビールを飲むと、篠宮さんが少し戸惑ったように私を見た。

「……そう」

「すみません、ちょっと鍵開けてきます」

立ち上がってリビングを出ようとしたところで、インターフォンが連打された。

高広の奴っ!子供かっ!

「連打すんなっ!」

「居留守の罰だ!」

「なんであんたに私が罰食らわなきゃなんないのよっ」

玄関ドアを開けた途端、私を見下ろした高広に応戦しながらツンと横を向くと、

「……誰が来てんの」

足元の靴を見ながら高広が声をひそめた。

「篠宮さん」

たちまち高広がムッとして私の手を掴む。

「なんで」
< 73 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop