無口な私の復讐劇

なんてこともなく、ただ、行方不明中の四人のことは心配らしい。

二軍のやつらは。

三軍の四人に対しては特に心配も何もされていない。

私がいなかったらいじめられていた立場だし。

感謝しな。

一軍の人らは本当に誰も心配していない。

ただ、北条則江と上田キリナは怖い怖いと言っている。

上田キリナならわかるけど、北条則江がびびるとか…。

笑かすなよ。


あ、そろそろ私の番。

取り調べ室の前で待つ。

なんとなく、私のキャラ的におどおど話しておけば大丈夫だろうから。

――――――ガラッ―――

次は私か。

椅子に座ると早速質問攻め。

「まず、一昨日の体育館倉庫の事件の時のアリバイは?」

「た、体育終わりだったので、ト、トイレにいました…。しょ、証人は…いま、せん」

後ろの警察官がメモを取る。

この教室には見た限り三、いや四台の隠しカメラがある。

「じゃあ昨日のアリバイは?」

「き、昨日は四限の時からお、腹が痛くて…お昼にトイレに行っ、て…気持ちが悪くなったので、か、帰りました…。き、昨日も証人と言うしょ、うにんは…」

「なるほど、君はクラスの中でどういう立場なのかな?」

「…い、いじめられて、ます」

「そ、そうか。
それは申し訳ない事を聞いたな。じゃあこれで終わりだ。ありがとう」

「し、失礼しました…」
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