勘違いという恋の駆け引き



『ーえっ、トウ兄と…?』


やはり気になる
藍に聞いてみたが怪訝な顔をした
あからさまに言いたくないという顔だ
そんな顔をされたら
尚更気になるだろう


『言わなきゃ、ダメ?』


本当に言いたくないのだろうが
今の状況は逆効果だ


「言いたくないならいいよ?けど、明日の朝までベットから出れないけど?」


それでもいいなら、と笑いながら
藍の太ももへと手を滑らせた
ヒィッ!と小さな悲鳴が聞こえたが
俺的にはどちらでも構わない


今日、聞けなかったら
また明日、明後日といくらでもチャンスはあるし、藍を毎日でも抱きたい
今しがた終わったばかりなのに
もうすでに次を考えてるなんて猿だな


自分で言っておきながら
笑えてしまう
ごめんなさい、と観念したのか
藍は斗真さんとの事を話し出した


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