Another moonlight
「うるせぇな!もういいっつってんだろ!別にユキなんか来たって嬉しくねぇし!」

そんなアキラの様子がまるで子供みたいでおかしくて、マナブは笑いを堪えて涼しい顔をした。

「そうか?じゃあユキちゃんにはそう伝えとくわ。」

アキラが慌てて布団をはね除けた。

その勢いで傷が痛んだのか、アキラは少し顔を歪めた。

マナブは更に込み上げる笑いを堪える。

「ちょっと待てマナ、それはやめろ。」

「だったら、アキは若くてかわいいセクシーナースに囲まれてハーレム状態だから、見舞いなんか行かなくていいよって言っとくか。」

「そんな嘘は言わなくていい!」

「なんだよ、わがままだな。じゃあどうして欲しいんだ?」

マナブに尋ねられ、アキラは視線をウロウロとさまよわせて考える。

「……なんも言わなくていい。」

「来て欲しくねぇのか?」

「そういうわけじゃねぇけど…。ずっと会ってねぇからなんか気まずいし、会っても何話していいか…どうしていいかもわかんねぇし…。」

予想以上にアキラが子供じみたことを言ったので、マナブは呆気に取られた。

「はぁ?!中学生かオマエは?!」

「とにかく!!ユキには余計なこと言うなよ!!絶対だぞ!!」

アキラは激しくうろたえながら、中学生どころか小学生みたいなことを口走った。

マナブはやれやれとため息をついた。

「反抗期…?いや、むしろ永遠の思春期だな。いい歳してどんだけ純情だよ…。」



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