オオカミ御曹司に捕獲されました
変な男に捕まるよりは、身近な男を選んで宛がった方が安心というわけか。

「全く、厄介なものを任されたものだ」

俺は吐き捨てるように呟く。

誰が罠とわかって手を出すか!

手を出したら最後、あの親子に結婚を迫られる。

タクシーが自宅マンションの前で停車すると、俺は支払いを済ませ、杉本さんを肩に持ち上げて自分の部屋に運んだ。

玄関のドアの開けて彼女の靴を脱がす。

「ゲストルームはベッドメイキングしてないし、俺の寝室に寝かせるしかないか」

自分の寝室に杉本さんを連れていき、俺のベッドに寝かせる。

クローゼットを開けて、部屋着に素早く着替えると、不意に彼女の声がした。

「江口課長……報告書に判子を……お願い……します」

……寝言か?

一瞬驚いて目を丸くした俺だったが、杉本さんの寝言に自然と笑みが溢れた。
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